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2024/7/18

モジュールとは?尺・メーターの違いやメリット・デメリットを解説

こんにちは、クレバリーホーム徳島店です。

住まいづくりや間取りを決める際に、「モジュール」という言葉を見聞きしたことがありませんか。
住宅設計における寸法規格であるモジュールには、「尺モジュール」「メーターモジュール」があります。
日本では古くから「尺モジュール」が用いられてきましたが、海外では「メーターモジュール」を採用するのが一般的です。

今回は住まいづくりにも深くかかわってくる、モジュールについて解説します。

●モジュールとは

モジュールとは、住宅を設計する際に使用する寸法の規格です。
設計図を描く際に用いる設計用紙は方眼紙になっています。
方眼における正方形1マスのことを「グリッド」と呼び、グリッドの1辺にあたる長さが「モジュール」なのです。

モジュールは、基準とする単位と長さによって「尺モジュール」と「メーターモジュール」の2種類に分けられます。

・尺モジュール
3尺(0.91m=91cm=910mm)を基準単位とするモジュール。
日本の建築物で多く用いられている。
・メーターモジュール
1メートル(100cm=1,000mm)を基準単位とするモジュール。
海外で標準的に採用されている。

尺モジュールよりメーターモジュールのほうが、基準となる寸法が90mm大きいことが分かります。
グリッドで考えると、メーターモジュールが1㎡なのに対し、尺モジュールは0.8281㎡。
つまり、メーターモジュールは尺モジュールより、グリッドの面積が2割ほど大きいのです。

●日本の建築は尺モジュールを基本としている

日本では、物の長さや重さを測る単位体系として尺貫法が使用されてきました。
これにしたがい、建築においては尺モジュールを採用してきたのです。
日本でも公式には1959年に尺貫法は廃止、その後、国際規格のメートル法に統一されているものの、今でもさまざまな場面で尺モジュールの名残が見られます。

例えば、畳の基本のサイズは「182cm×91cm」であり、尺モジュールの2グリッド分。
1坪=2畳なので、1坪は「182cm×182cm」で尺モジュールの4グリッド分です。

日本の伝統的な和室は尺モジュールを基準としているため、畳や襖、和ダンスなども尺モジュールの設計に合うよう考えられています。
メーターモジュールを採用した既製品は少ないので注意が必要です。

●メーターモジュールによる家づくりのメリット

上で紹介したように、メーターモジュールは尺モジュールよりも基準となる面積が2割ほど大きくなります。
柱の間隔や建具などすべての基準が大きくなるため、メーターモジュールを用いて設計・建築した家は、尺モジュールを採用した家よりも収納や間取りが広くなるのが特徴です。

もちろん土地の広さや間取りの制約があるため、基準が2割大きくなったからといって、面積が純粋に1.2倍になるわけではありません。
ただ、常に大きめの基準で設計するので、全体的にゆとりある空間を実現できます。
広さを重視したい場合や、車椅子での移動や介護の利便性を考慮する必要があるバリアフリー住宅を設計する場合などは、メーターモジュールでの建築が向いているでしょう。

●メーターモジュールによる家づくりのデメリット

メーターモジュールにすると最低面積が大きくなるため、どうしても建築費が高くなりがちなのはデメリットです。

また、日本の建築に関する既製品は尺モジュールを基準としているものが多く、メーターモジュールだと建具を輸入品やオーダーメイドでそろえる必要が出てきます。
特に和室を設けたい場合、既製品の数がかなり限られます。
メーターモジュールは、建材や内装にコストがかかりやすい点にも注意が必要です。

●尺モジュールによる家づくりのメリット

尺モジュールでの設計は、メーターモジュールよりも基準面積が小さいのでコストを抑えやすくなります。
価格を重視して住まいづくりをしたいときや、土地面積が小さいときなどに向いています。

尺モジュールはメーターモジュールよりも小さな910mmを基準としているので、間口や奥行きのサイズを細かく刻めるのもポイント。
土地が狭い都市部でも柔軟な設計が可能です。

また、先ほど紹介したように、建材や建具、家具などの既製品は尺モジュールを基準に作られているものが大半です。
和室を中心に設計したい場合や将来リフォームやリノベーションを実施する場合は、尺モジュールのほうが費用を抑えられるでしょう。

●尺モジュールのデメリット

尺モジュールは柱間が小さくなるため、廊下や階段、トイレ、収納などを狭く感じやすい点はデメリットです。
構造上の問題で一部のみ柱位置をずらすことが難しいケースも多いので、廊下や階段の幅を広げたい場合は、メーターモジュールでの設計を検討しましょう。
メーターモジュール、尺モジュールそれぞれにメリットとデメリットがあります。
クレバリーホーム徳島店は、メーターモジュール、尺モジュール両方に対応しています。
お客様の土地や間取りに合うモジュールをご提案しながらの住宅設計も可能ですので、ぜひご相談ください。

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